週末、わたしの実家へ帰った日。
息子は母の腕の中で、すやすやと寝息を立てていた。
その間に、母が作ってくれたのは、わたしが子どものころ好きだった煮物。
ひと口食べた瞬間、思わずぽろっと涙がこぼれた。
「なんか……今のわたしに、ちょうどよかった」
そう言うと、母はふふっと笑って、「育ててるんだもん、泣く日くらいあるでしょ」って。
“お母さん”と“娘”の両方をやってるわたしを、その日は、ちゃんと“娘”に戻してくれた。
母のごはんは、やっぱりおかえりの味だった。
土曜日の午前中。子どもと買い物に出かけた帰り道、いつもの小さな花屋の前で足が止まった。 店先には、秋らしい黄色や橙色の花が並んでいる。 「お母さん、これ、かわいいね」 子どもが指さしたのは、小さな黄色い花だった。 「ほんとだね。お日さまみたい」 すると子どもは、少し考えてから言...
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