おもちゃを投げた息子に、「もう知らない!」と怒鳴ってしまった。
5秒後には、自己嫌悪でいっぱい。
さっきまで一緒に笑ってたのに、どうしてこんなに不器用なんだろう。
台所に逃げて、冷たい麦茶をコップに注ぐ。
ひと口飲むと、のどをすっと通って、少しだけ気持ちがゆるんだ。
大きく息を吐きながら、心の中でつぶやく。
「怒っちゃった。でも、わたしも人間だもん」
その言葉に、涙がじんわりにじんで、それと一緒に、少しだけやさしさも戻ってきた気がした。
夕食のあと、冷蔵庫で冷やしていたすいかを切った。 「やったー!」 子どもは赤い果肉を見て、目を輝かせる。 ひと口食べると、「あまーい!」と満面の笑み。 私も一緒に頬張る。 冷たくて、みずみずしくて、夏が口いっぱいに広がった。 すると子どもが、黒い種を指さして言う。 「これ、飛...
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