2025年6月11日水曜日

ひとくちのごめんね「ごめんねのかわりにプリン」


 お昼ごはん中、「こぼさないでって言ったでしょ!」

つい声が大きくなって、息子はしゅんとする。

ああまたやっちゃった…と思いながら、気まずい空気のまま、お皿を片づける。

 ふたり分のプリンを冷蔵庫から出して、スプーンで小さくすくって、息子の前へ。

「ごはんのあとはこれだね」と言ったら、彼の顔がふわっとほころんだ。

 ごめんねって、言えなかったけど、たったひとくちの甘さが、わたしたちの間の空気を、すこしやわらかくした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

第41話 子育て 秋の夜『聞こえたありがとう』

 木曜日の夜。夕食を終えるころには、窓の外はもう暗くなっていた。 「暗くなるの、早くなったね」 子どもが窓を見ながら言う。  昨日、二人で見た青と橙色の空を思い出した。少し前まで、この時間はまだ明るかったのに、季節はちゃんと進んでいる。  食器を片づけようとすると、子どもが自分の...