逃げたい夜の、ひとこと


 今日は朝から怒ってばかりだった。

子どもは癇癪、わたしは余裕ゼロ。

夜ごはんも手抜きで、テレビを見せたまま寝かしつけ。

「育児、もう疲れた…逃げたい」

そんな言葉が心の奥でこだましていた。

 寝かしつけのあと、そっと部屋を出ようとしたら、小さな声が聞こえた。

「ママ、ぎゅーして」

わたしはため息まじりに戻って、子どもを抱きしめた。

 そのぬくもりが、今日のなかでいちばん静かだった。

「もうだめ」って思った日にこそ、やさしさは小さく灯るのかもしれない。

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