今日は朝から怒ってばかりだった。
子どもは癇癪、わたしは余裕ゼロ。
夜ごはんも手抜きで、テレビを見せたまま寝かしつけ。
「育児、もう疲れた…逃げたい」
そんな言葉が心の奥でこだましていた。
寝かしつけのあと、そっと部屋を出ようとしたら、小さな声が聞こえた。
「ママ、ぎゅーして」
わたしはため息まじりに戻って、子どもを抱きしめた。
そのぬくもりが、今日のなかでいちばん静かだった。
「もうだめ」って思った日にこそ、やさしさは小さく灯るのかもしれない。
夕食のあと、冷蔵庫で冷やしていたすいかを切った。 「やったー!」 子どもは赤い果肉を見て、目を輝かせる。 ひと口食べると、「あまーい!」と満面の笑み。 私も一緒に頬張る。 冷たくて、みずみずしくて、夏が口いっぱいに広がった。 すると子どもが、黒い種を指さして言う。 「これ、飛...
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