5分の逃避、やさしい風


 今日は一日中、子どもが癇癪を起こしてばかり。

「もう疲れた…」とつぶやいた声は、自分でも驚くくらい小さかった。

夕方、思い切って5分だけ家の外へ。近所の公園のベンチで空を見上げた。

風がやさしくて、木漏れ日がきらきらしていて。

「こんな時間、ずっと忘れてたな」

帰ると、子どもが「ママ、おかえり!」と笑ってくれた。

それだけで、また少し頑張れる気がした。

疲れたときこそ、少し外に出て、自分の呼吸を思い出す。

たった5分でも、心に空気が入ってくる。

「逃げた」んじゃなくて、「戻るための一歩」を踏み出したんだって思える。

そんなリセットの時間、大事にしていい。



 

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