冬の親子時間「手袋を直す朝」


 冬の冷たい空気に、少し背中が丸くなる朝。玄関で子どもが「手袋、片方ない…」と困った顔をする。忙しい時間帯ではあるけれど、その小さな困りごとに向き合う瞬間は、日々の中で大切にしたい温度だ。

 ソファの下を一緒にのぞき込み、棚の隙間を探しながら、「どこに隠れちゃったのかなぁ」と笑い合う。その時間は、急いでいるはずなのに不思議とあたたかくて、心の余白をつくってくれる。

 見つかった手袋を子どもの手にはめてあげると、ほっとしたように指先をぎゅっと動かす。その仕草に、冬の朝の寒さよりも、親子のぬくもりのほうが勝っていく。

 外に出ると、白い息がふわっと空にほどけた。忙しさの中にも、こうした“小さな寄り道”があるから、暮らしはやさしく続いていくのだと思う。


#冬の親子時間
#朝のちいさな困りごと
#暮らしのあたたかさ 

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