夕食づくりの途中で、子どもが泣き出す。
手はトマトでびちょびちょ。心は焦りでぐちゃぐちゃ。
「もう無理」と思いながらも、手をふいて抱きしめた。
泣き顔をのぞきこむと、こちらをじっと見てる瞳。
「ごはん、ちょっと待っててね」
そう言った瞬間、少しだけ心がほぐれた。
完璧じゃなくても、子どもはちゃんと見てる。
「ママ、がんばってる」って。
それを信じて、今日の自分を許してあげよう。
夕飯が10分遅れたって、大丈夫。
夕食のあと、冷蔵庫で冷やしていたすいかを切った。 「やったー!」 子どもは赤い果肉を見て、目を輝かせる。 ひと口食べると、「あまーい!」と満面の笑み。 私も一緒に頬張る。 冷たくて、みずみずしくて、夏が口いっぱいに広がった。 すると子どもが、黒い種を指さして言う。 「これ、飛...
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