2026年8月10日月曜日

第10話 子育て 月曜日『一輪の朝顔』


 昨日、子どもの小さな手を握ったぬくもりは、月曜日の朝になっても心に残っていた。

玄関を出る前、ふと朝顔に目を向けると、新しい花が一輪だけ咲いていた。毎日少しずつ増えていくその姿を見るたびに、「今日も始まるね」と背中を押されているような気持ちになる。

 子どもは帽子をかぶりながら、「朝顔、また咲いたね!」と嬉しそうに笑った。

保育園へ向かう道では、セミの鳴き声が夏空いっぱいに響いている。手をつないで歩く時間も、あと何年あるのだろう。そんなことを思うと、何気ない朝のひとときが少しだけ愛おしく感じられた。

 仕事では慌ただしい一日だった。それでも帰宅すると、玄関先の朝顔は夕方のやわらかな風に揺れていた。

朝に咲いた花も、夕方には少し疲れたような表情を見せている。それでも、一日を精いっぱい咲ききった姿は、どこか誇らしげだった。

「今日もお疲れさま。」

その言葉は朝顔へ向けたものだったのか、自分自身へ向けたものだったのか分からない。

 毎日は同じように過ぎていく。でも、その中には小さな花が咲き、小さな成長があり、小さな幸せが確かに積み重なっている。

今日咲いた一輪は、明日へ続く希望の花だった。

今日のこころの花🌼

 今日一日頑張った自分に「お疲れさま」と声をかけてみましょう。自分を認めることも、心を育てる大切な時間です。


#子育て
#朝顔
#小さな幸せ 

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第68話 子育て 秋の夕方『手のひらの風』

 水曜日の帰り道。昨日より少し冷たい風が吹いて、子どもが両手を広げた。 「お母さん、風つかまえる!」 走り出すのかと思ったら、その場でじっとしている。 「つかまった?」 「うーん……逃げちゃう」  私も真似をして手のひらを広げた。風は指の間をすり抜け、髪を揺らして通り過ぎていく。...