2026年8月30日日曜日

第30話 子育て 夏の思い出『宝物を数える日』


 昨日の水遊びで濡れたタオルは、朝の風に気持ちよさそうに揺れていた。

 日曜日。朝食を終えると、子どもが冷蔵庫に貼った夏の絵を眺めながら言った。

「夏、いっぱい遊んだね」

その一言で、この一か月の景色が次々と浮かんできた。

 朝顔が咲いた朝。雨の日の水たまり。二人で見上げたひこうき雲。桃を半分こしたこと。眠る前に読んだ絵本。遠回りして見つけた赤いトンボ。そして昨日の水しぶき。

「何がいちばん楽しかった?」

尋ねると、子どもはしばらく考えてから答えた。

「ぜんぶ」

思わず笑ってしまった。

 特別な旅行をしたわけでも、大きな出来事があったわけでもない。それでも、この子にとっては毎日の小さな出来事が、ちゃんと夏の思い出になっていた。

 窓辺では、乾いた朝顔の種が風に揺れている。

私は小さな袋を用意し、子どもと一緒に一つだけ種を取った。

「来年、また咲くかな」

「きっと咲くよ」

思い出も、この種と同じなのかもしれない。

 心の中に残しておけば、いつか懐かしい笑顔を咲かせてくれる。

夏の終わりに数えてみたら、わが家には思っていた以上にたくさんの宝物があった。

今日のこころの花🌼

今日は最近あった嬉しいことを三つ思い出してみましょう。何気ない毎日の中にも、心の宝物はきっとあります。


#子育て
#夏の思い出
#小さな幸せ 

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