2026年11月4日水曜日

第96話 子育て 秋の暮らし『飾られた一枚』


 水曜日の朝。窓から差し込む光が、昨日作った葉っぱの絵を照らしていた。

文化の日に、子どもと一緒に作った「秋の美術館」。

赤や黄色の葉っぱを並べた画用紙は、今も食卓の端に置かれている。

「お母さん、これ、どこに飾る?」

子どもが嬉しそうに尋ねた。

「そうだね。冷蔵庫に貼ろうか」

すると、少し考えてから首を振った。

「もっと、みんなが見えるところがいい!」

結局、リビングの壁に飾ることになった。

 少し曲がった葉っぱも、穴の開いた葉っぱも、そのまま残っている。

「ここ、ぼくが作った太陽!」

子どもは得意そうに指さした。

 私は壁に掛かった絵を眺めながら、ふと思った。

昨日まで何もなかった場所に、一枚の絵が増えただけ。

それなのに、部屋の雰囲気が少し明るくなった気がする。

 夕方、帰宅した子どもは、真っ先に絵の前へ走っていった。

「ただいま、葉っぱさん!」

思わず笑ってしまった。

「葉っぱさんも、おかえりって言ってるかな?」

「うん! きっとね!」

子どもは満足そうにうなずいた。

 何気ない日常の中で生まれたものが、こうして暮らしの一部になっていく。

立派な作品でなくても、誰かと過ごした時間が詰まっていれば、それだけで大切な宝物になる。

今日の幸せは、いつもの部屋に増えた、秋の思い出を飾る小さな場所だった。

今日のこころの花🌼

 今日は大切な思い出の品や写真を、一つ目につく場所に飾ってみましょう。眺めるたびに、心が温かくなります。


#子育て
#秋の暮らし
#親子の思い出 

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