2026年7月23日木曜日

育児 夏の夜「線香花火の約束」


 夕食を終えると、子どもが小さな袋を抱えて走ってきた。

「今日は花火する?」

袋の中には、線香花火が数本だけ入っていた。

庭へ出ると、昼間の暑さが少し和らぎ、夜風が気持ちよく吹いている。

 一本目の線香花火に火をつける。

小さな火の玉がゆっくりと大きくなり、金色の火花が静かにこぼれ始めた。

子どもは息を止めるように見つめている。

「落ちないで…。」

その小さな声に、私も思わず笑った。

やがて火の玉は、小さく揺れて、ふっと消えた。

「終わっちゃった。」

 少し寂しそうな子どもの顔を見ながら、私は言う。

「だからきれいなんだね。」

長く続くものも素敵だけれど、短い時間だからこそ大切に感じるものがある。

 夏休みも、子どもの幼い時間も、今日という一日も。

どれも、いつまでも同じではない。

だからこそ、今この瞬間を味わいたい。

二本目の線香花火に火をつける。

夜の静けさの中で、小さな光がまた優しく咲き始めた。

 子どもは笑顔で言った。

「また来年も、一緒にやろうね。」

私は「もちろん」と答えながら、その約束を心の中にそっとしまった。

今日もまた、心に小さな花が咲いた。

今日のこころの花:

 今日は目の前の人との時間を、ほんの5分でも大切に過ごしてみましょう。そのひとときが、心に残る思い出になります。


#親子で見つける夏のしあわせ
#線香花火
#育児とウェルネス 

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