昨日見上げたひこうき雲は、もうどこにも残っていない。それでも、あの夏空を見上げた時間は、心の中に静かに残っていた。
金曜日の夕方。仕事を終えて子どもを迎えに行くと、「今日はね、お友だちに折り紙を貸してあげたんだよ」と嬉しそうに話してくれた。
「ありがとうって言われた?」
そう尋ねると、子どもは少し照れながらうなずく。
その表情を見ていると、人に優しくする喜びを少しずつ覚えていることが伝わってきた。
帰り道、空はゆっくりと夕焼け色へ染まり始めていた。公園の木々を吹き抜ける風は、ほんの少しだけ秋の気配を運んでくる。
「あの雲、オレンジ色だね。」
子どもが空を見上げて指をさす。
一緒に足を止め、何も話さず夕焼けを眺める時間が流れた。
家に着くと、朝顔は昼間の暑さを乗り越え、静かに風に揺れている。
毎日忙しく過ごしていると、立ち止まることを忘れてしまう。でも、子どもは空の色や風の匂いを見つける天才だ。
その隣を歩いていると、私も自然と足を止められるようになった。
夕焼けはほんの数分で夜へ変わってしまう。
だからこそ、その美しさは今日だけの贈り物。
今日もまた、家族と同じ景色を見られたことが、一番の幸せだった。
今日のこころの花🌼
帰り道に少しだけ足を止め、空や風を感じてみましょう。ほんの数分が、心を穏やかに整えてくれます。
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