2026年9月22日火曜日

第53話 子育て 秋分の日『同じ長さの日』


 火曜日。朝、カーテンを開けると、やわらかな光が部屋に差し込んだ。

「今日はね、昼と夜が同じくらいの長さなんだって」

そう話すと、子どもは少し考えてから両手を左右に広げた。

「半分こ?」

「そう。半分こみたいな日」

その言葉に、少し前の帰り道で見た、青と橙色に分かれた空を思い出した。

 午後、二人で近所を歩いた。日差しにはまだ夏の名残があるけれど、吹く風はずいぶん涼しい。

「夏と秋も半分こかな」

子どもが言う。

なるほど、と私は笑った。

 夏が終わって、ある日突然秋になるわけではない。暑い日と涼しい日を行ったり来たりしながら、季節は少しずつ次へ進んでいく。

人の気持ちも似ているのかもしれない。

元気な日と疲れる日。できる日とできない日。どちらか一つだけが自分ではない。

 夕方、二人の影が並んで伸びた。

「明日から夜のほうが長くなるの?」

「少しずつね」

変わっていくことを、急がなくていい。

今日の幸せは、夏と秋の間に立って、季節がゆっくり動くのを親子で感じられたことだった。

今日のこころの花🌼

 元気な自分も疲れた自分も、どちらも今日の自分。良し悪しを決めず、そのまま受け止めてみましょう。


#子育て
#秋分の日
#季節を感じる 

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