昨日、朝顔から取った一粒の種を、小さな紙袋に入れた。子どもはそこに、覚えたての字で「あさがお」と書いた。
月曜日の朝。その袋を引き出しにしまいながら、「また来年ね」と子どもが言う。
玄関を出ると、八月最後の日とは思えないほど日差しは強かった。それでも吹き抜ける風には、ほんの少し涼しさが混じっている。
いつもの道を歩きながら、この一か月を思った。
朝顔を眺めた朝も、雨の水たまりも、桃を半分こした日も、遠回りした夕方も、特別な出来事ではなかった。
それなのに今思い返すと、どの日にも小さな幸せがあった。
「明日から九月だね」
そう言うと、子どもが尋ねた。
「九月は何があるの?」
少し考えてから答える。
「まだ知らないよ。だから楽しみなんじゃない?」
子どもは「そっか」と笑い、私の手を握った。
一か月前の私は、毎日を無事に終えるだけで精いっぱいだった気がする。
今も忙しさは変わらない。
でも、空を見上げたり、風の音を聞いたり、小さな手のぬくもりに気づいたりすることは、少し上手になった。
幸せは、遠くへ探しに行かなくてもいい。
今日の暮らしの中に、小さな種のように隠れている。
明日は、どんな花を見つけられるだろう。
そう思うと、新しい季節が少し楽しみになった。
今日のこころの花🌼
今日見つけた小さな幸せを一つ覚えておきましょう。その気づきが、明日の心に新しい花を咲かせます。
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